大判例

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札幌高等裁判所 昭和28年(う)21号 判決

次に原判決挙示の証拠中原審証人諏訪源右エ門の供述調書中「タオル七、八本と、白衣、石鹸、ポマードのような物を白衣に包んで待合と称せられる所まで運んで来てありました」との記載のあることは所論のとおりである。しかし、窃盗罪は不法に領得する意思を以て他人の支配内にある物件を自己の支配内に移すに因りて既遂となるのであつて、原判示挙示の証拠によると被告人は不法領得の意思を以て、タオル、石鹸、ポマード等を白衣に包んで待合(理髪店の客待の場所)と称せられる所まで運んでいるのであつて、右待合場所が被害者の店舗内であつてもその行為は窃盗の既遂を構成するものであると解する。従つて原判決には所論のような違法はない。

(註。本件は、原審において前科の事実を看過し累犯加重をしなかつたため破棄。)

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